SLES

Internet上にあるSUSE Linux Enterpriseのパッチをローカルに保持して適用する方法を解説します。

 

手法

Subscription Management Tool

  • パッケージプロキシシステム
    • SUSE Linux Enterprise のソフトウェアアップデートシステムをローカルにプロキシとして構築
    • 企業のファイアウォールポリシーでインターネットにつながらないシステムへのアップデートを一元管理
    • ノベルカスタマーセンターと統合。SLEのサブスクリプション情報をカスタマーセンターと同期
    • 1,000クライアントまで対応可能
    • プル型配信(クライアントでスケジューリング)
  • 提供方法
    • SUSE Linux Enterprise ユーザに無償ダウンロード提供
    • サポートはSLEのサブスクリプションを踏襲
  • 参考
    クイックスタート:SMTサーバ - サーバ編
    クイックスタート:SMTサーバ - クライアント編

YUP

  • パッケージリポジトリ同期サーバ
    • SUSEのパブリックパッチ配布リポジトリの単純コピーを作成
    • HTTP, FTPにてアクセス可能
    • カスタマーセンターとは連携なし
    • SLES10SP2まで対応。その後はSMTのみロードマップ
    • プル型配信(クライアントでスケジューリング)
  • 提供方法
    • SUSE Linux Enterprise ユーザにSDKとして無償ダウンロード提供
    • メインテナンスサポート提供、テクニカルサポート提供なし

ZENworks Linux Management

  • Linux集中管理製品
  • アプリケーション・パッチ管理
    • グルーピング、パッケージカタログ作成(特定のパッケージのみ配布)
    • プル型(クライアント主導)、プッシュ型(サーバ主導)
  • インベントリ管理
    • ハードウェア、ソフトウェアインベントリ
    • レポーティング
  • ヘルプデスク
    • セキュアリモートデスクトップ(VNC on HTTPS)
  • ディスクイメージング
    • OSプロビジョニング
  • Web管理コンソール
  • SLES, RHEL対応
  • メンテナンス費用にテクニカルサポート付属
 

比較表

機能SMTYUPZLM
パッチ配布
リポジトリ自動同期
カスタマーセンター連携×
特定パッケージのみ配布××
複数サーバ連携構成××
スケーラビリティ1000台まで×
対応ディストリビューションSUSESUSESUSE,RedHat
インベントリ管理××
OSプロビジョニング××
リモートコントロール××
サポート×
将来性×(SLE10SP2まで)
価格SLESユーザ無償SLESユーザ無償有償

補助ツール

プル型でパッチをする場合は、各ノードで「rug up」などのコマンドを発行し、それぞれで行わなければなりません。
複数のノードで一気に適用したり、その進捗・結果を一元的に確認したいというときには、pconsoleというツールが便利です。このツールを使うと、複数のノードにsshで接続してターミナルを開き、その複数のノードに対して同時にキーボード入力を送ることが出来て、その結果を視覚的に確認できます。